自然観測室

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2012年 07月 22日

葦原の輝点

汽水に生息する小さな蜻蛉を見に行きました。

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到着すると早速緑色の美しい蜻蛉が足元へ飛びだしました。
憧れの四つ星を背中に乗せています。
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彼らは絶滅危惧種Ⅰ類。しかし、その生息環境はとても美しいとは言えません。空き缶や牛乳パックが転がり、頭上には橋がかかっています。足元にはアメリカザリガニが蠢いています。

汽水に生息する彼らの生息域は、人間の生活環境と重なっています。そういった場所のほとんどは護岸工事が施され、徹底した治水をされています。背丈を越す葦原の中でひっそりと暮らす彼らはその存在すら知られることなく、安息の地を奪われています。
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最近は護岸工事も既存の環境に配慮したものへと変わりつつあります。
東京では葦原の造成や、代替生息地へ移植するなどの活動が行われています。
しかし、汽水の葦原にまで追い込まれて生活してきた彼らは、環境の変化に非常に敏感です。ミディケーションを抜け穴にした開発が行われたのでは本末転倒です。
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東日本大震災の津波によって多くの生息地が壊滅的なダメージを受けました。しかし津波はとどめを刺したにすぎません。今まで安息の地を削られ続け、本来なら津波の力に耐えられたはずがそうはいきませんでした。
津波のせいだと今までの行いに目をつぶっていたのでは、彼らに真の安息の地など未来永劫ないでしょう。

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茨城県
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by sks-medalist | 2012-07-22 18:30 | 蜻蛉


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